Last Updated on 2026年1月13日 by top-note
アロマテラピーに興味があるけれど、「精油(エッセンシャルオイル)は使い方が難しそう」「肌が弱いから心配」と感じている方はいませんか?
そんな方にこそおすすめしたいのが、今回ご紹介する「芳香蒸留水(フローラルウォーター)」です。
精油に比べて禁忌が少なく、低刺激で、お肌の弱い方や赤ちゃん、ペットにまで使えることも魅力の一つです。また、精油成分もごく少量含まれていることに加え、精油には含まれない水溶性成分まで含まれているのも魅力の一つです。
今回は、その安全性や成分の秘密、芳香蒸留水の活用法について詳しく解説します。
芳香蒸留水(フローラルウォーター)とは?
芳香蒸留水は、「ハーブウォーター」や「ハイドロゾル」とも呼ばれます。
精油の約7〜8割は「水蒸気蒸留法」という方法で抽出されますが、芳香蒸留水はこの時に精油と一緒に採り出される副産物です。
植物の成分が溶け込んだ水であり、精油成分も0.0006〜0.55%ほど微量に含まれています。
精油に含まれる成分の中には、水に微量に溶けるものと全く溶けないものが存在しています。たとえば一部水に溶けにくいものもありますが、アルデヒド類、フェノール類、カルボン酸は水に溶けやすいです。
アルデヒド類
レモンのような香り(テルペン系アルデヒド)や、シナモンのようなスパイシーな香り(芳香族アルデヒド)など、香りのインパクトが非常に強いグループです。精油だと皮膚刺激が強いものが多いですが、抗炎症作用や抗ウイルス作用に優れています。
- シトラール(ゲラニアール+ネラール)
植物:レモングラス、メリッサ(レモンバーム)、リトセア
特徴:強烈なレモンのような香り。虫よけ効果や気持ちを明るくするさようがあります。
- シトロネラール
植物:ユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ)、シトロネラ
特徴:昆虫忌避作用(虫よけ)で有名です。 - シンナムアルデヒド(ケイヒアルデヒド)
植物:シナモン(カシア)
特徴:ニッキの香りそのもの。非常に強い抗菌力がありますが、皮膚刺激も強めです。
フェノール類
非常に強力な抗菌・抗ウイルス・抗真菌作用を持つ、パワフルなグループです。精油の状態では皮膚刺激が最強クラスのため扱いに注意が必要ですが、感染症対策によく用いられます。水に比較的溶けやすい性質があります。
- オイゲノール
植物:クローブ、シナモン・リーフ
特徴:正露丸のような、歯医者さんのような香り。鎮痛作用(歯痛止め)や強い抗菌力があります。
- チモール
植物:タイム・チモール、アヨワン
特徴:ハーブ調の強い薬のような香り。殺菌消毒力が非常に高いです。 - カルバクロール
植物:オレガノ、マジョラム(ワイルド)
特徴:チモールと似た構造で、非常に荒々しく野性味のある香り。免疫系を刺激します。
クローブやローズマリーなど、スパイス・ハーブ系精油の具体的な効果や、料理以外での活用法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
カルボン酸
精油中には微量しか含まれていないことが多いですが、水に非常によく溶ける(親水性が高い) ため、芳香蒸留水には比較的多く含まれる可能性がある成分です。芳香蒸留水が弱酸性を示す理由の一つでもあります。
- 安息香酸(あんそくこうさん)
植物:ベンゾイン(安息香)
特徴:甘いバニラのような香りの元の一部。保存料としても使われる成分です。
- ケイ皮酸
植物:シナモン、バルサム類
特徴:はちみつのような、バルサム調の香りを持ちます。 - シトロネル酸
植物:ゼラニウム、シトロネラ
特徴:微量成分ですが、深みのある香りに寄与します。
最大の魅力は「穏やかな作用」と「安全性」
芳香蒸留水が多くの人に選ばれている理由は、精油に比べて圧倒的に使いやすい点にあります。
・赤ちゃんやペットにも使える
成分が濃縮されている精油に比べると、芳香蒸留水に含まれる精油成分はほんのわずかです。そのため刺激が少なく、お肌の弱い方や赤ちゃん、ペットにまで使えるのが魅力です。
・禁忌が少なく、使いやすい
精油に比べて使用上の禁忌が少なく、体調によって精油を控えなければいけない方でも使える場合があります。
・そのまま肌につけられる
光毒性(日光に当たると肌にダメージを与える性質)の原因となる「フロクマリン」が含まれていないため、そのままお肌にスプレーして化粧水のように使うことも可能です。
キク科の芳香蒸留水に注意が必要な場合も
秋の花粉症(ブタクサ、ヨモギ)を持っている方は、同じキク科の植物であるカモミールなどの芳香蒸留水でアレルギー反応(交差反応)が出るリスクがゼロではありません。
キク科の例
カモミール・ジャーマン / ローマン(カミツレ)
ヘリクリサム(イモーテル/カレープラント)
ヤロー(セイヨウノコギリソウ)
カレンデュラ(マリーゴールド)
芳香蒸留水を使ったレシピ 化粧水
芳香蒸留水はそのままでも化粧水として使えますが、少し保湿力を足すとより肌に馴染みます。
材料:
芳香蒸留水:45ml(ローズマリーやティートゥリーがお勧め)
グリセリン:5ml(全体の5〜10%程度)
作り方:
清潔な遮光瓶に入れてよく振るだけです。
- ローズマリー(ベルベノン)
特徴: 収れん作用(引き締め)が高く、毛穴の開きやたるみが気になる時に適しています。
おすすめ: すっきりとしたハーブの香りで、朝の目覚めのローションとしても最適です。 - ティートゥリー
特徴: 抗菌・抗真菌作用が強く、ニキビができやすい肌を清潔に保ちます。
おすすめ: さっぱりした使い心地なので、夏場の使用や、背中ニキビのケアにも向いています。
芳香蒸留水は「水」ですので、非常に腐りやすいです。
防腐剤が入っていない場合: 作った化粧水は必ず冷蔵庫で保管し、1〜2週間以内に使い切ってください。防腐剤として1,2-ヘキサンジオールを1%程度添加すると1~3か月持続します。
1,2-ヘキサンジオールはamazonでも販売されていて、敏感肌用化粧水にも配合されています。
まとめ
芳香蒸留水は、植物の「水溶性成分」と「微量の精油成分」の両方を含んだ、穏やかで優しいアロマアイテムです。
精油のような強い刺激がないため、毎日のスキンケアやリネンウォーターとして、たっぷりと植物の香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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