清潔さや料金、立地はホテル選びの前提です。では、それ以外で「次もこのホテルにしよう」と思わせるものは何でしょうか。トップノートでは、全国の25〜65歳の男女400名にアンケートを実施しました。リピートのきっかけ、不快な臭いへの反応、香りへの上乗せ許容額、香り商品の購入意向まで、数字で見ていきます。
- 調査対象
- 全国の25〜65歳の男女
- 対象条件
- 過去1年以内にシティホテル又はリゾートホテルに宿泊した方
- 有効回答数
- 400名(男性200名/女性200名、各年代80名)
- 調査方法
- インターネット調査(Freeasy:アイブリッジ株式会社)
- 調査期間
- 2026年10月27日〜10月29日
- 調査主体
- 株式会社トップノート
性別
未既婚
子ども
年代
平均年齢 44.9歳(25〜65歳)
世帯年収
居住地は東京都20.5%、大阪府9.5%、神奈川県8.3%ほか全国45都道府県
1泊25,000円以上の割合は、リゾートホテル宿泊者で44.7%、シティホテル宿泊者で21.6%でした。
1. 「次も選びたい」きっかけは朝食が圧倒的。香りはアメニティを上回る
清潔さ・料金・立地・客室や館内の設備以外で、リピートのきっかけになるサービスを重視する順に3つ選んでもらいました。トップは「朝食の充実」で、4人に3人(75.0%)がTOP3に入れています。1位に選んだ人だけでも40.5%です。続いて「スタッフの接客・おもてなし」57.3%、「寝具・タオル・バスローブなどリネンの質」54.3%でした。
注目したいのは4番目の「館内や客室の心地よい香り」(36.3%)です。アメニティ(33.0%)やウェルカムドリンク(24.8%)より多く、1位に選んだ人は12.0%と、リネンの質(11.0%)をわずかに上回りました。香りは「あればうれしい」ではなく、ホテルを選び直す理由として一定の層に効いています。
2. 到着時の期待感は「ドリンク」と「ロビーの居心地」。香りは若い世代で効く
宿泊施設に到着したとき、どんな仕掛けがあると期待感が高まるかを1つ選んでもらいました。「ウェルカムドリンク」32.5%、「ロビーの椅子や机などの使い心地が良い」28.0%が二大要素で、「香りによる演出」は16.0%で3番目です。
年代別では、香りを選んだのは20代25%・30代29%に対し、40代・50代は各8%。一方、ウェルカムドリンクは年代が上がるほど多く、60代では51%でした。
照明(11.0%)や音響(4.8%)と比べると、香りは「五感の演出」の中で最も期待されている要素です。特に20〜30代の4人に1人以上が香りを選んでおり、若い客層を狙うホテルほど、エントランスでの香りの演出が第一印象を左右します。
3. 不快な臭いを感じた人の7割が、そのホテルを避けるようになった
客室や廊下などで不快な臭いを感じたとき、その後どうしたかを聞きました(複数回答)。「不快な臭いを感じたことはない」は27.8%で、72.3%の人が何らかの不快な臭いを経験しています。
「気にせずその後も利用している」はわずか5.8%です。臭いの不満はクレームとして表に出にくく、ホテル側が気づかないまま客数が減っていく構造があります。清掃や換気などの臭いの元を断つ対策は、リピーターを守るための基本と言えます。
臭い対策のパートナー:チェックアウト後の残り香は、消臭装置「エアソフィア」が約2時間で無臭化
不快な臭いへの対策は、まず臭いの元を断つことから始まります。ハル・インダストリの消臭装置「エアソフィア」は、装置の稼働1時間+閉め切り1時間の約2時間で客室を無臭化します。オゾン消臭では臭いが抜けるまで2〜3日かかり、その間客室を売れなかった例もありました。
ホテルの導入事例
- ザ ロイヤルパークホテル 東京羽田:オゾンで消えなかった香水の残り香に対応し、予約を止める客室が減った
- コンフォートホテル(全120店舗):オゾンによる入室制限がなくなり、清掃と並行して消臭できるようになった
出典:ハル・インダストリ「エアソフィア」製品ページ。稼働時間は臭気の種類・強度により調整。無料トライアル実施中
臭いの元を断つのはエアソフィア、そのうえで香りを演出するのがFUWARIです。トップノートはハル・インダストリにディフューザーを卸しています。
4. 香りで印象が上がる場所は「ロビー・フロント」「入口」「客室」の3強
ホテルで良い香りがすると印象が良くなる場所を、1〜3位まで選んでもらいました。TOP3の合計ではロビー・フロント64.0%、入口・エントランス62.0%、客室60.3%がほぼ並びます。1位に限ると入口・エントランスが42.5%と突出しており、ホテルの印象はドアを入った瞬間の空気で決まると言えそうです。
入口は「最初の一瞬」、ロビー・フロントは「チェックインを待つ数分」、客室は「滞在中ずっと」と、それぞれ香りに触れる時間の長さが違います。3つの場所を同じ香りでつなぐと、ホテル全体の印象がそろいます。
5. 6割以上が「良い香りなら1泊の料金が上がっても選ぶ」
ロビーなど施設内が良い香りのホテルであれば、1泊いくらまで高くても選ぶかを聞きました。「上乗せするなら選ばない」は36.8%で、63.3%が何らかの上乗せを許容しています。1,000円以上でも選ぶ人は39.5%と、およそ5人に2人です。
一方で、「0円(上乗せするなら選ばない)」と「500円未満」を合わせると44.3%。約半数弱は、香りを理由にした宿泊料金の値上げをほぼ受け入れないということです。香りの費用をすべて宿泊料金に乗せると、この層を逃すおそれがあります。そこで有効なのが、次の章で見る香り商品の物販です。
6. 6割がホテルの香りを後から思い出し、4割は「家でも使いたい」と感じている
宿泊したホテルの香りを、後になって思い出したことがあるかを聞きました。63.3%が「ある」と回答し、42.8%は「同じ香りを家でも使いたいと思った」と答えています。香りはチェックアウトした後も、ホテルを思い出すきっかけとして残り続けます。
7. 4人に3人が香り商品の購入に前向き。2割はすでに買っている
ロビーなどで好みの香りが漂っていたら、その香りのルームフレグランスやアロマオイルを購入したいかを聞きました。「実際に購入したことがある」19.3%、「ぜひ購入したい」20.3%、「価格や商品によっては購入したい」36.0%で、合わせて75.5%が購入に前向きです。
「実際に購入したことがある」と「ぜひ購入したい」を合わせた約4割は確度の高い層です。「価格や商品によっては」の36.0%は、価格と商品次第で動く層と言えます。
8. 香り商品の予算は「2,000〜3,999円」が最多。4,000円以上も45%
購入に前向きな302名に予算を聞くと、「2,000〜3,999円」30.5%が最多で、4,000円以上を出せる人も45.0%いました。リードディフューザーやルームスプレーの価格帯と重なり、フロントでの物販が現実的な収益源になります。
9. 年代・男女別に見えた傾向
香りを覚えている人ほど、料金の上乗せを受け入れる
ホテルの香りを「家でも使いたい」と思ったことがある人は、85%が料金の上乗せを許容しました。香りを思い出したことが「ない」人の36%と比べると、2倍以上です。記憶に残る香りを持つホテルは、価格競争から一歩抜け出せる可能性があります。
「家でも使いたい」と思った人の75%は、香り商品を「購入したことがある」か「ぜひ購入したい」と回答しています。
20代の85%は「香りに上乗せしてもいい」。物販の購入経験も36%
香りへの反応が最も強いのは20代です。料金の上乗せを許容する人は20代で85%に達し、50代・60代(約50%)を大きく上回りました。ホテルで香り商品を実際に買ったことがある人も、20代36%に対し60代は8%です。
| 項目 | 20代 n=80 | 30代 n=80 | 40代 n=80 | 50代 n=80 | 60代 n=80 |
|---|---|---|---|---|---|
| 料金の上乗せを許容 | 85% | 65% | 68% | 49% | 50% |
| 1泊1,000円以上でも選ぶ | 50% | 36% | 50% | 39% | 23% |
| 香りを「家でも使いたい」と思った | 61% | 60% | 40% | 30% | 23% |
| 香り商品を購入したことがある | 36% | 25% | 18% | 10% | 8% |
| 到着時に期待するのは「香りの演出」 | 25% | 29% | 8% | 8% | 11% |
40代も「1,000円以上でも選ぶ」が50%と高く、香りに対する支払い意欲は20代と並びます。ファミリー層や出張利用の多い40代には、香りを客単価アップの材料として打ち出せます。
60代は臭いで83%が離れ、口コミに書くのは2%だけ
不快な臭いを経験した人のうち、そのホテルを避けるようになった割合は60代で83%と全年代で最も高くなりました。ところが口コミサイトに書き込んだのは2%、フロントに伝えたのも9%です。20〜40代は3割近くが口コミに書き込んでおり、年代によって「声を上げて去る」か「黙って去る」かがはっきり分かれます。
若い世代は「入口」、40代以上は「客室」の香りを重視
香りで印象が良くなる場所をTOP3で見ると、20代は入口・エントランスが73%で、客室(40%)を大きく上回りました。反対に40代以上では客室が65〜73%と、入口と同じかそれ以上に支持されています。年代が上がるほど、滞在中に過ごす空間の香りを重視する傾向です。
「香りの印象1位」に客室を選んだ人は、20〜30代で15%、50代・60代で33%前後でした。
男性はリピート要因に「香り」、女性は「アメニティ」と「ドリンク」
「次も選びたい」きっかけで香りをTOP3に選んだのは、男性43%に対し女性30%でした。一方、女性はアメニティ・バスグッズ(42%)を男性(24%)の約2倍選び、到着時の仕掛けではウェルカムドリンクを41%(男性25%)が選んでいます。男性は到着時に「ロビーの椅子や机の使い心地」を選ぶ人が35%(女性22%)と多めでした。
10. まとめ:ホテル運営に活かせる6つのポイント
- 臭いの不満は、声にならずに客数を減らす。不快な臭いを経験した人の71%がそのホテルを避けるようになり、58%は何も伝えずに離れています。清掃・換気など臭いの元を断つ対策がリピートの土台です。
- 香りは「選び直す理由」になる。リピートのきっかけとして香りを挙げた人は36%で、アメニティやドリンクを上回ります。
- 香りを置くなら、入口・ロビー・客室をひと続きに。3か所とも6割以上が「香りで印象が良くなる」と回答。若い客層が多いなら入口、40代以上が多いなら客室を優先しましょう。
- 宿泊料金への上乗せは慎重に。「上乗せするなら選ばない」と「500円未満」を合わせると44.3%。1,000円以上でも選ぶ層(39.5%)はいるものの、約半数弱は香りを理由にした値上げをほぼ受け入れません。
- 記憶に残る香りは、価格競争から抜け出す武器になる。香りを「家でも使いたい」と思った人の85%が上乗せを許容しました。
- 香りの費用は、宿泊料金ではなく物販で回収する。ロビーで香らせているのと同じ香りのリードディフューザーをお土産として販売すれば、宿泊料金を上げずに、ロビーに設置したアロマディフューザーの費用を回収し、さらに利益を上乗せできます。香り商品の購入に前向きな人は75.5%、予算は2,000〜5,999円が中心です。
11. ディフューザー業者選びのポイント:代理店を含めると200〜300社以上
ディフューザー業界は有象無象です。代理店や販売元を含めると少なくとも200〜300社以上、トップノートのような販売元だけでも20〜30社あります。オイルの品質・オイルの入手性・機種・販売体制の4点で見極めましょう。
サービスを正しく使うために、ユーザー側でできる2つのこと
- 構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。属性別の数値は整数に四捨五入しています。
- 「不快な臭いを感じたとき、その後どうしましたか?」は複数回答のため、合計は100%を超えます。
- 年代の「20代」は25〜29歳、「60代」は60〜65歳です。年代別・臭い経験者の年代別(n=49〜63)などは、傾向を示す参考値としてご覧ください。
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